きつねのつき

きつねのつき

きつねのつき

物語の遠い遠い過去において世界を決定的に変質させるカタストロフがあり、さしてその正体は断片的にしか語られないか、登場人物の心中をして、そういうものだ、と受け入れられているため、残された人々(あるいは亀、ザリガニ、ヒトデナシ)は気にした風でもなくのんのんびりびりと生きている。という北野勇作の基本的な作劇とこの小説も大勢で変わりはしないのだけど、
どうも人の感想を見る限り、この小説は震災以後の感動物語、として読まれているらしい…。
図書館で借りたため分からないが帯かどこかにそういう誘導が働いているのだろうか、とにかく、とてもとても気持ちの悪いことだな。と思った。終わり。
あとだいぶんホラー寄りで沙耶の歌みたいになってんなと思った。